天なびコラム

第6255話

2017年12月12日

寒さの表現

まだ12月の中旬なのですが、強い寒波が襲来しています。太平洋側では冬晴れのところが目立ちますが、日本海側では雪がちな天気になっています。
ところで、寒さの表現もいろいろあります。天気予報でよく使われるのは「厳しい寒さ」「真冬並みの寒さ」になるでしょうか。他にも「最強寒波」「強烈寒気」といったセンセーショナルな表現も見られます。その中で目に留まった言葉が「しばれる」。北海道のニュース記事で使われていました。
しばれるは北海道や東北地方で使われる方言で、ひどく冷え込むことを意味します。語源の一つとして「寒くて身が縛られている様子」とありますが、なるほど「寒い」よりも具体的にイメージがわきます。
大阪では1月の平年値は最高気温が約10℃、最低気温が約3℃ですから、それくらいの気温が予想されると「めっちゃ寒い!」と言ったりします。でも道産子のみなさんはこれぐらいの気温では「しばれる」とは言いません。それもそのはず、札幌の1月の平年値は最高気温が-1℃程度、最低気温は-7℃程度です。真冬の寒さの基準がまったく異なるわけですね。日中も氷点下なら確かに体が縛られるように固まってしまいそうです。
今日は北日本では最高気温が0℃未満の「真冬日」になるところがありそうです。「しばれる」様子になるのか、それとも「この程度ならまだしばれるは使わない」のか・・・。気になるところです。
読者のみなさんなら今日の寒さをどう表現しますか。ぜひ教えてください。

執筆者:西