防災の知識|南海トラフ巨大地震

南海トラフ巨大地震って?

南海トラフ巨大地震

南海トラフ巨大地震とは、四国の南の海底にある水深4,000mの深い溝(南海トラフ)で発生する可能性がある巨大地震です。

地震

なぜ起こる?

南海トラフは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込んでいるため、地震が発生しやすい地帯となっています。

南海トラフ

過去の地震

歴史を振り返ると、南海トラフの各所では、東海地震、東南海地震、南海地震などのマグニチュード8クラスの巨大地震が約100〜200年の間隔で発生してきました。

しかし、最も近い年で起きた1944年の東南海地震ではひずみが解放されず、約150年間大地震が起きていないため、今世紀前半に東海・東南海・南海地震が連動して巨大地震が発生する可能性が高いと言われています。

巨大地震・津波の想定

内閣府は、南海トラフで科学的知見に基づく最大クラスの地震が発生したときの地震像を発表しました。

この発表によると、マグニチュード9の設定で地震の計算をした結果、東海・近畿・四国で最大震度7の揺れ、東京(伊豆・小笠原諸島)・静岡・高知で最大30mを超える津波が発生するとされています。

震度分布

※陸の近くで揺れが発生したときの震度分布

津波高
※各地で予想される津波の最大の高さ
(参照元:内閣府)

被害予想

最大クラスの地震が発生した場合、次のような被害予想が発表されています。

上下水道

被災直後に全国で、上水道は最大約3,440万人で断水し、下水道は最大約3,210万人が利用困難となります。

上水道
上水道の断水率の変化(※)
(被災直後〜1日後〜1週間後)

電気・ガス・通信

被災直後に全国で、電力は最大約2,710万軒が停電、都市ガスは最大で約180万戸の供給停止、固定電話は最大で約930万回線通話不可、携帯電話は利用が集中し大部分の通話が困難となります。

電気
電力の停電率の変化(※)
(被災直後〜1日後〜4日後)
電気
都市ガス供給停止の変化(※)
(被災直後〜1日後〜1週間後)

道路・鉄道

全国で、道路の約4万箇所で道路施設被害が起こり、鉄道の約1万9千箇所で鉄道施設被害が起こります。

生活への影響

断水の影響で1週間後に全国で最大約950万人の避難者が発生し、避難所への避難者は全国で最大約500万人と予想されています。

また、食料・飲料は、発災後3日間の合計で全国で最大約3,200万食約4,800万リットルが不足すると予想されています。

地域ごとの避難者数
地域 1日後 1週間後 1ヶ月後
愛知 130万人 190万人 180万人
大阪 120万人 150万人 130万人
高知 51万人 50万人 56万人

※推計結果の最大値を示しています。

さらに、平日12時に地震が発生し公共交通機関が全域的に停止した場合、中京都市圏(岐阜県、愛知県、三重県)で約400万人、京阪神都市圏(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)で約660万人の帰宅困難者が発生すると予想されています。

(参照元:内閣府)

(※)端末によっては、被災直後の場合の画像のみ表示される場合があります。

※2013年3月18日現在の情報です。

地震に対応する防災・減災

南海トラフ巨大地震に備えて、以下の取り組みをしましょう。

  1. 1.家族で話し合いましょう
  2. 2.部屋の安全点検をしましょう
  3. 3.避難所を確認しましょう
  4. 4.非常持ち出し品を準備しましょう
  5. 5.地域の人とコミュニケーションをとりましょう

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