天なびコラム

第2833話

2008年07月30日

かなとこ雲と積乱雲

夏に特徴的な雲で積乱雲(入道雲)がありますね。
青い空をバックに遠くでモクモクと見えるこの雲には雄大さを感じます。また、飛行機から見ると下からボコボコと沸き立つようなこの雲には自然現象の不思議さを感じます。

さて、みなさんは積乱雲のてっぺんが頭打ちになって水平に平べったくなっているのをご覧になられたことはありますか?積乱雲のてっぺんから横に突き出るように(リーゼントヘアーのように)広がっているのが、かなとこ雲(anvil cloud)です。

大気の状態が不安定な時は数10分で積乱雲が発生・発達します。そして、かなとこ雲ができあがる最盛期にはその下では激しい雷雨や突風などを伴います。

現代では携帯電話、パソコン、地上デジタル放送のデータなどで雨雲レーダーが確認できます。画像で赤い部分(雨雲が発達している所)があれば、周辺でも急な雷雲発生が考えられます。
また、山岳部や河川の上流部で大雨となっていれば、現地で降っていなくても急な河川の増水などに注意が必要です。

夏のレジャーを楽しむためには、遠くの空色の変化(天気の変化)にも気を配って下さいますようお願い致します。


執筆者:のっち