天なびコラム

第6782話

2019年05月23日

気象FAX

気象FAXという言葉を聞いたり、または利用したりしているという方はいらっしゃいますか?気象FAXは日本ではJMH(気象無線模写通報)と呼ばれ、気象庁が船舶向けに毎日送信しています。インターネットが普及した時代ではあるものの、海洋では携帯電話で使用している帯域の電波が届かないため、短波帯の電波を用いて気象データなどを送っているのです。

この気象FAXですが、個人でも簡単に受信し見ることができます。パソコンと短波ラジオ(SSBが受信できるもの)とFAX受信ソフト(復調ソフト)があれば受信・描画することができます。音だけ聞くとFAX独特の音が聞こえてきます。気象FAXは地上天気図をはじめ、高層気象天気図、外洋波浪情報、気象衛星画像などが決まった時刻に送信されています。受信状態が良ければきれいなFAX画像を入手することができます。

短波帯の周波数を用いたFAXは外国でも実施している国があり、条件が良ければ受信することが可能です。調べてみると、気象FAX以外にも船舶向けにニュース記事を送信している局もあるようですが、画像配信技術の進歩に伴い近年縮小傾向にあるようです。

興味がある方は受信にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


執筆者:阿波狸