天なびコラム

第7100話

2020年04月05日

自然災害とコロナ禍の違い

気がついたら4月になってしまいました。
これほどまでに、新年度の始まりを感じることのない年は初めてです。

入学式や入社式、歓迎会などの新しい年度を迎える行事は、ことごとく中止になりました。
写真を撮ることが趣味なので、今年も京都や奈良の有名な桜のスポットを巡る計画をたてていたのですが、これもやむを得ず自粛しました。

災害大国である日本は、大地震や豪雨など、これまで多くの危機を乗り越えていました。しかし、自然災害による危機がコロナ禍と大きく異なるのは、自然災害であれば、基本的に災害が発生した日が一番危機的で、その翌日には復旧・復興活動が始まるので、発生後3日〜1週間くらいは非常に困難な生活を強いられたとしても、昨日より今日は良くなった、少しずつ災害以前の生活に近づいていると実感できることではないでしょうか。

コロナ禍はそうではありません。状況は日々悪化しており、先が見通せません。いつ「緊急事態宣言」が発表されるか、「ロックダウン」はいつなのか。先が見通せないと人々は不安になります。そういった気持ちから、「コロナ疲れ」という言葉が生まれたり、商品の買い占めや差別的な発言にも繋がっているのだと思います。

しかし、自然災害と違ってライフラインや物流が止まることはありません。避難所に行く必要もなく、住み慣れた家で生活できます。ロックダウンされているヨーロッパでも、必要な食料品は十分に供給されているようです。大変な時期ですが、落ち着いて行動し、普段より家にいる時間が長いぶん、今まで読んでいなかった本を読んでみたり、映画を見たり、普段作らない料理を作ってみたり、筋トレをはじめてみたり。こんな時期だからこそ、生活に変化を加えて新しいことに挑戦してみるのがいいと思います。

ちなみに、私は桜を見に行く予定だった週末に大掃除をして、部屋はもちろん、お風呂や網戸までピカピカになった家で、Amazonプライム・ビデオを見ていました。在宅勤務も気分よく捗ります。

人類の歴史は細菌やウイルスとの戦いの歴史でもありました。世界最初のパンデミックは14世紀にヨーロッパで大流行した「ペスト」といわれ、2500万人が亡くなったとされています。1900年頃に大流行した「スペイン風邪」は5000万人といわれます。しかし、今は当時より格段に医療が進歩しています。きっと人類史上最速でワクチンが開発され、コロナウイルスとの戦いが終わりを告げることを願っています。

来年の桜を今年以上に楽しみに待っています。


執筆者:ドローン