天なびコラム

第7633話

2021年09月20日

台風一過

3連休の最終日。初日は日本を横断した台風14号によって荒れた天気になりましたが、昨日はさわやかな青空が広がった所が多そうです。そんな秋晴れの一日を「台風一過」と言います。
「一過」とは「さっと通り過ぎること」を言います。つまり台風一過とは台風が足早に通り過ぎることです。ただ言葉の意味としては「通り過ぎること」にとどまらず、「空が晴れ渡ること」まで含むことがあります。
秋の台風は通過後に移動性の高気圧に覆われることが多いです。雨によって空気中のちりやほこりが落とされた空は青く澄んでいるので、「台風一過=晴天」の意味になったのでしょう。転じて「騒動が収まって、晴れ晴れした気分になること」のたとえとしても使われます。
ただ大きな被害に遭うと、天気は晴れてもなかなか穏やかな気分にはなれません。「台風一過」のあとに「台風禍」が少ないことを願っています。

執筆者:西