天なびコラム

第3881話

2011年06月13日

きつねの嫁入り

みなさんは、晴れているのに突然降る雨のことを何と言いますか?
一般的に「天気雨」と呼ぶ方が多いと思いますが、天気雨は別名「きつねの嫁入り」とも呼ばれるんです。

私が「きつねの嫁入り」という言葉を初めて知ったのは、小学生の時に使っていた学習帳の豆知識コーナーでした。その頃は「へー」と思っただけで特に気にしませんでしたが、今考えると、なぜ「きつねの嫁入り」と呼ばれているのでしょうか。調べてみると、狐火と関係があるようです。

狐火とは、簡単に言うとお化けが出てくる時の火の玉のことを言います。これが、遠くの山で一列に並んでいる不思議な光景を、昔の人は婚礼の行事に似ているとして「きつねの嫁入り」と呼びました。対して、空は晴れているのに雨が降るなんて現象も、不思議な光景です。あるいは狐に化かされているような気分になりますよね。
そんな2つの「狐に化かされたような現象」がリンクして、天気雨を「きつねの嫁入り」と呼ぶようになったそうです。
きつねの嫁入りに関しては、他にも「晴れた日の突然の雨は狐の嫁入りを人の目から隠す為のもの」だとか、色々言われはあるようです。

でも気象現象をそんな風に表現するなんて、昔の人は表現力に長けていますよね。興味のある方は調べてみると面白いですよ。

執筆者:味噌