天なびコラム

第4783話

2013年12月01日

星の大きさ

先日、散歩をしながらふと東の方を見るとオリオン座が見えました。

オリオン座は冬の代表的な星座で、真ん中付近に3つ並んだ星が特徴です。3つ星の左上には赤いベテルギウス、右下には青白いリゲルが輝いています。また、3つ星の下にはうっすらとオリオン大星雲も肉眼で見えます。

夜空に輝く星のほとんどは、自ら光を放出する「恒星」です。太陽も恒星の1つで、夜空の星は太陽の仲間となります。

さて、恒星には太陽より大きな星もたくさんあることは知っていましたが、具体的に大きさがどれくらいか実感してみたくなり、オリオン座のベテルギウスを例に調べてみました。

ベテルギウスの大きさは、太陽の900〜1000倍くらいと考えられています。

では、太陽の900倍とはどのような大きさなのでしょう。

太陽の半径は、69万6千km と定義されています。よって、ベテルギウスの半径は、

69万6千 km × 900 = 6億2640万 km

となります。

太陽から地球までの距離は1億4960万 km ですので、ベテルギウスの半径は、

6億2640万 km ÷ 1億4960万 km ≒ 4

太陽から地球までの距離の約4倍となります。

また、地球を1mmの粒と考えますと、地球の約109倍の太陽は10.9cmのボール、太陽の900倍のベテルギウスは98.1mの巨大な球となります。

ベテルギウスがとても大きいことがわかります。オリオン座の他の星、3つ星やリゲルも近くにいけば1つ1つがとても大きな星かもしれませんね。

夜空に見えている星の1つ1つが大きな星であることを考えますと、宇宙には自分の想像できないような世界が広っているんだなとあらためて思いました。


執筆者:熊