天なびコラム
第5041話
2014年08月16日
昔遊び
昔遊びと言いますと、皆さんは何を思い浮かべますでしょうか。
折り紙、竹馬、独楽、お手玉など、昔から親しまれてきた遊びは色々ありますが、私が子供時代にやっていて、印象に残っているもののうちに笹舟遊びがあります。
様々な大きさの笹の葉で笹舟を作り、用水路に流しては速さを競わせて遊んでいたのを覚えています。
この笹舟遊びの歴史を少し調べてみましたところ、かなり年季の入った昔遊びであることがわかりました。
と言いますのも、鎌倉時代後期に編纂された夫木和歌抄(ふぼくわかしょう)という歌集の中に、子供が川に笹舟を流す様子を歌った和歌が登場するのです。
「うなゐ子が 流れに浮くる 笹舟の とまりは冬の こほりなりけり」
(幼い子供が川に流した笹舟をとめたのは、 川の表面に張った氷だった)
この和歌の作者、源仲正は平安時代後期の人物なので、その時代には既に笹舟遊びがあったということになりますね。
思っていた以上に歴史が古かったので驚きました。
今、夏休み真っ只中の子供達にも、どこかしらでこの笹舟遊びは脈々と受け継がれていることでしょう。
皆さんの思い出に残っている昔遊びは何ですか?
執筆者:エトオ