天なびコラム

第5045話

2014年08月20日

降水量

この夏も大雨のニュースを頻繁に耳にします。関西でもお盆中は大雨となった所があり、家の近所の川も増水していました。

今日は気象情報等で使用される「降水量」についてです。

降水量とは「ある時間内に地表の水平面に達した降水の量」のことをいいます。単位はmm(ミリ)で表します。

例えば、面積1平方メートルで考えますと、1時間の雨量が1mmというのは、1時間に降ってきた水の体積が、

100(cm)×100(cm)×0.1(cm)=1000(cm^3)
(但し、cm^3は立方センチメートル)

となり、1時間に1000cc(=1L)の雨が降ったことになります。

1mmと聞くと、とても少ないように感じますが、1つの入道雲によって10km四方の面積に1mmの雨が降ったととすれば、総量10万トンの水が降ってきたことになります(1立方メートルの水の重さは1トンです)。

標準的な小学校の25mプール(幅12m×深さ1.2m×長さ25m)で考えると、約278杯分となります。

気象庁の定義している「猛烈な雨」とは「1時間に80mm以上の雨」ですので、例えば1時間に80mmの雨が降ったとすれば、10km四方に800万トンの雨が降ったことになります。これは東京ドーム約6.5杯分です。

これだけの水が幅100m、長さ10kmの溝に流れ込んだとしたら、その深さは8mになります。

このように考ますと、降水量の単位はミリで表現していても、その量が多いことや、小さな幅の川では氾濫に至る危険性があることを実感できます。

大雨に関する情報が出た時にはできるだけ注意を払い、身の安全を確保するように努めて下さい。


執筆者:熊