天なびコラム
第5105話
2014年10月19日
ハリケーンと台風
2005年の今日、10月19日に北西大西洋海域で、観測史上で最も低い中心気圧を観測したハリケーンがありました。
「ウィルマ」と名付けられたそのハリケーンは、882hPaまで中心気圧を下げました。
さて、同じ熱帯低気圧でも日本付近では発達したものを台風と呼んでいます。
ハリケーンと台風は階級などの基準が異なるため単純に比較はできませんが、小学校の出前授業で「どちらが勢力が強いと思いますか?」と尋ねると、ハリケーンに多くの手が挙がります。
ちなみに台風の中で最も中心気圧が低かったのは、1979年10月に発生した第20号の870hPaで、これは世界で最も低い気圧として記録されています。
同じ熱帯低気圧ですが、より低い中心気圧を記録したのはハリケーンでなく台風になります。しかし、どちらも最強クラスだったことは間違いないと言えるでしょう。
先般も2週連続で台風が上陸しましたが、台風の接近時は中心気圧や中心コースなど、「台風中心」に目が行くことが多いですが、台風から離れた所で大雨が降ったり、風が強まったりすることがありますので、中心にとらわれず、広い範囲での影響も意識しておきたいですね。
執筆者:Shin