天なびコラム

第6272話

2017年12月29日

元日は伊勢海老

2017年も残り僅かになり、そろそろおせち料理が待ち遠しい方もいらっしゃるでしょうか。
デパートなどで重箱に入った豪華なおせちセットを購入することもできますが、手作りされているご家庭もあることでしょう。
実際、私の家でもいくつかの品は母親が調理してくれたものが出てきます。
手作りのおせち料理となると、お雑煮の味付けや具が異なったり、お雑煮以外の品も家庭によってアレがあってアレがないとなったり、意外と個性が出るものです。

様々な縁起物の食材が集結するおせち料理ですが、その中の1つにある有頭海老は、ひげが長く火を通すと曲がった状態になることから、腰が曲がるまで長生きできるようにという意味があります。
我が家でも正月には有頭海老を塩焼きにして食べますが、これとは別に伊勢海老もおせち料理として登場します。

「伊勢海老」と名は付いていますが、伊勢に限らず太平洋側の広い範囲で伊勢海老漁がされています。
実は漁獲量が三重県を抑えて千葉県が1位になる年も多いのだとか。
私にとって愛着のある宮崎県でも伊勢海老漁が盛んで、今年も9月1日に漁が解禁されました。
海沿いには伊勢海老を取り扱っているお店もいくつかあり、大きな生け簀に沢山の伊勢海老が泳いでいるさまを見たことがあります。
ちなみに、伊勢海老は海水温の下がる今の時期が最も美味しいとのことです。

元日に我が家で食べる伊勢海老も、県内で購入した宮崎産の予定です。
味は当然美味しいですが、何といっても都会で調達するより安値!(笑)
我が家のおせち料理としては、殻ごと使用した味噌汁で登場します。
頭の部分を一緒に煮込むことで、殻から出るダシや海老のミソが加わった絶品になります。
また、身の一部はお刺身としていただくこともあります。
火の通った状態とは違う、トロッとした食感が大好きです。

有頭海老と伊勢海老のダブル海老で超長寿に…なるかは分かりませんが、私の家ではやはり伊勢海老がおせち料理の象徴であり、1番の自慢でもあります。
皆様のご家庭は、どんなおせち料理で新年を迎えますでしょうか。


執筆者:そふぃー