天なびコラム

第8420話

2023年11月16日

白鳥の湖

先月、初めてバレエ団の公演を見に行きました。
バレエと言えば、あの有名な恋と呪いのバレエ物語、「白鳥の湖」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

これはロシアの作曲家チャイコフスキーが初めて発表したバレエ音楽です。しかし、1877年にモスクワで初演された時、あまり良い評価ではなかったようです。
チャイコフスキー没後、振付家のマリウス・プティパとレフ・イワノフが大幅な改訂を行い、1895年にサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で蘇演しました。
現在上演されている「白鳥の湖」のほとんどは、プティパ・イワノフ版を元としています。

舞台の上で、白鳥を演じるバレリーナたちが、本物の白鳥のように見え、とても幻想的でした。舞台の下の管弦楽団の演奏は、この無言な動きに躍動する色と感情を与えています。
白鳥の善良な儚い演技とは反対に、黒鳥の演技は自信に溢れています。演技の中には、さらに妖艶さや挑発的な印象も感じられました。

素敵な演技でしたが、公演後の感動の余韻に浸っている時に、ふと以前琵琶湖の水辺で見た人懐っこい2羽のガチョウの事を思い出しました。
現実の湖にいる白鳥は、想像以上にほのぼのとしているだろうなぁと思いました。

「白鳥の湖」はいったいどこから着想を得て作られたのか、まさか現実の湖にいる白鳥を見て思いついたのでしょうか?


執筆者:レインボー