天なびコラム

第8698話

2024年08月20日

猛暑の犯人

とろけそうなくらい暑い毎日ですね。
「こんなに暑いのは何のせいだ!」と気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「猛暑の一因は海にあり」という話をします。

日本の南から流れてくる「黒潮」という海流をご存じでしょうか?
ここ数年、黒潮が大きく蛇行する「黒潮大蛇行」が継続しています。
海流が変わると、漁業に影響があるのは想像に難くないですが、実は陸上での天気にも影響があるのです。

黒潮大蛇行が起きると、東海地方の南の海で水温が通常より高くなります。
また最近は、スーパージャイアント黒潮蛇行と呼ばれるうねりをしており、東北地方の太平洋側でも海水が高温となっています。

水温が高くなるとどうなるか?
海から大気に水蒸気がたくさん出されます。
アツアツの湯船から、湯気がたくさん出るのと同じですね。

その「湯気」が海から吹いてくる風によって、陸地に運ばれます。
すると、東海地方から東北地方の太平洋側にかけて、湿度が高くてムシムシするのです。

また、水蒸気には空気を温めるはたらき(温室効果)があります。
水蒸気が増えて、そのはたらきが強まることによっても気温が高くなります。

「海も天気を左右する一因である」という話でした。


執筆者:れおねす