天なびコラム
第8742話
2024年10月03日
旬の食材とWikipedia
10月に入ってきて、秋が旬の食材がおいしい季節になってきましたね。夏のむしむししたうだるような暑さも過ぎ去ってくると、食欲も自然とわいてきます。いつもこのコラムを書くときに、特に旬の食材のことについて書くときには、よくWikipediaをみてその食材について少し勉強したりするのですが、食材によっては知っているようで知らないことも結構あって面白いのです。今日は秋の食材「シラス」の意外だと感じた側面について紹介したいと思います。
普段、シラスは、しらす干しや釜揚げで食べますよね。私は、シラスのことをてっきり日本独特の食文化で、イタリアンレストランでピザにシラスがのっているのは「ジャパナイズ」されたものだと思っていました。実はそうではないようで、Wikipediaのイタリア語版(訳は、Google先生です)を読んでいるとイタリアでも郷土料理の食材のようでした。イタリアでは、シラスは地域ごとに郷土料理があるようで、シラスを塩水で焼き、脂とレモンで味付けした料理「ジャンケッティ」や地域によっては、レモン風味のオムレツで巻いたもの、平らなミートボール(厳密にはフィッシュボール?)など、多種多様な料理があるようでした。
ちなみにそのWikipediaのイタリア語版のページには、日本料理でのシラスについて、「東京以南の湘南地域の名物です。生のままご飯の上に乗せ、醤油とわさびで味付けします。非常にデリケートなため、大規模流通向けのしらすはあらかじめ塩茹でしてあります。今回は釜揚げしらすについてお話しました」とあり、イタリアの方から見ても日本の食文化として認知されているようでした。
こうしてWikipediaを見ていると実際にイタリアに行くとまではいかないまでも、イタリアンレストランでこうした料理を食べたいな、と思いました。やはり食欲の秋、食べ過ぎに気を付けながらもおいしく楽しみたいです。
執筆者:うらしま