天なびコラム

第7219話

2020年08月02日

緊急地震速報の難しさ

広い範囲で未だに明けない梅雨、発生しない台風、涼しい7月…
気象的にも珍しい月となりましたね、めておんです。

「7月30日9時36分、房総半島南方沖でマグニチュード7.3の地震が発生しました」。
このような内容で関東地方を中心に緊急地震速報が発表されました。
しかし、地震自体は実際に発生したのですが、マグニチュードは5.8と速報よりも小さく、日本の陸上では震度1以上が観測されない地震となりました。

この速報にびっくりされた方も多かったことでしょう。
本当にマグニチュード7.3クラスの地震が発生して、揺れが大きくなった地域を中心に被害が発生する、ということが実際に起こらなくてよかったです。
では、例えばどのような場合に地震の大きさを過大評価してしまうのでしょうか。

気象庁の「緊急地震速報の特性や限界、利用上の注意」のページを見てみますと、次のような記述がされていました。
「複数の地震が時間的・距離的に近接して発生した場合に、別々の地震と認識できず、規模の大きな1つの地震が発生したと認識するなどして、的確な緊急地震速報を発表できないことがあります」。
地震は地震計を使用して地震の揺れ(波)を観測し、その観測結果から地震の震源や大きさが推定されます。
複数の地震が短時間・近距離で発生することで、波が重なり、振幅が大きくなることで、大きな揺れを引き起こす地震だと捉えてしまう場合がある、ということです。
この問題を解決することは非常に難しく、今後また過大評価による緊急地震速報の誤報があったとしても、「本当に大きな地震がこなくてよかった」と捉えて頂くことが最も幸せなことなのではないでしょうか。

前回お話させて頂いたソーラー腕時計ですが、3日間ほどベランダの物干し竿に取り付けて外の光を浴びさせることで復活しました。
また、最近は本格的に新型コロナウイルスの感染者が増加しており、引き続き厳しい状況が続いております。引き続き、皆様のご息災をお祈りいたします。


執筆者:めておん