オリオン座流星群

星座の物語

オリオン座にまつわるお話をご紹介します。

女神の放ったサソリ

オリオンは海神ポセイドンと女神エウリュアレの子供で、強靭な体を持ちながら類い稀な美少年でもあり、優れた狩人として名を馳せていました。

ある日、クレタ島で月の女神アルテミスと出逢ったオリオンは、矢の名手でもある彼女と意気投合。一緒に狩りをするようになったのです。

ところが、アルテミスの前でもやはり無敵を誇ったオリオンは、自分の狩りの腕前にうぬぼれ「俺はこの地上でありとあらゆる獣を全て射止めてみせる」と、つい口走ってしまったのです。

それを聞いていた神々、特に、オリオンの野蛮さをきらっていた大地の女神ガイアは、堪忍袋の緒が切れてしまいました。女神ガイアは一匹のサソリを呼び出してオリオンに仕向けたのです。

無敵のオリオンでしたが、狩りの最中で足元のサソリに気づかず、刺されて死んでしまいました。

そして、狩り仲間の死を悲しんだアルテミスの計らいによって、オリオンは天に上げられ星になったのです。

オリオンは星座になった今でもサソリを恐れ、さそり座が空に昇る頃になると慌てて西の空へ沈むのだそうです。