天なびコラム

第6319話

2018年02月14日

氷上ツーリズム

前回のコラム(1月27日掲載)では「御神渡り」について書きましたが、その当日に諏訪湖が全面結氷、1月29日には御神渡りの「候補」が出現し、2月1日に仮認定され、2月5日に正式認定の神事「拝観式」が執り行われました。
TVニュースでも報道されましたが、八剱神社の宮司さんの表情が日毎に明るくなるのが印象的でした。そろそろ寒さも緩みそうですので、諏訪湖で御神渡りを見たい方はお急ぎを。

湖が凍ると氷上に乗り出したくなるのが人間のサガですが、氷が割れて水中に落ちると大変危険です。現地の指示・注意書きには絶対に従いましょう。諏訪湖の場合、氷上には原則として立ち入り禁止のようです。
うーん、でもやっぱり現地で凍った湖面を目の当たりにすると、氷上を歩いてみたくなるんだろうなあ…。

そこで(諏訪湖に限らず)結氷する湖がある地方の観光協会は、以下のようなルールの下で氷上ツアーを運営するのは如何でしょうか。

1.人数(重量)と時間を制限する。一度に氷上に乗るのは1グループ合計500kgまで、1回あたり20分間(予約制)など。
(諏訪湖の御神渡り拝観式では80人が氷上を漫ろ歩いたそうですが…)

2.安全を確保する。氷上の決まったコースを現地ガイド同伴で歩く。コースの氷厚は、毎日朝昼、氷厚計で確認・記録する。氷厚に応じて人数(重量)制限を変えるもよし。
(電磁誘導式や音響式など、非破壊で氷厚を計る機器もあります)

3.ガイド料を徴収して運営費と環境保全費に充てる。1グループ1回あたり5000円など。
(体重の軽い者が多く集まるほどワリカンがおトクになる!?)

「白熱教室」シリーズに登場するような教授陣なら、真っ先にこんな提案を出してくるでしょう。何でもカネと合理で片づけるのもどうかと思いますが、観光資源は(地下資源に乏しい日本において)貴重で有望な資源ですので、可能な限り活かして頂ければと思います。
昔は比較的自由にスケートやワカサギの穴釣り(ただし入漁料必要)が楽しめる湖も多かったんですけどね…(遠い目)。

執筆者:風来坊