天なびコラム

第6441話

2018年06月16日

香港のタクシー(その1)

日本にもう1年半ぐらい住んでいますが、最近一番驚いたことは日本のタクシーです。日本のタクシーの最も特異な点は、車両に自動ドアの機能が付いていることですね。そしてすごく礼儀正しい人ばかりで、運転手はみんな白い手袋をはめていますので、とても高級感があります。

香港でタクシーは「的士」といいます。車体の色はタクシーの営業区域によって分けられています。香港中心部は赤で新界は緑、ランタオ島は水色です。空港では行き先によって乗る色のタクシーを確認する必要があり、気をつけなければ間違った場所へ行ってしまうかもしれないので、観光者なら確かに大変です。

そして日本のタクシーと違うのは自動ドアではないところです。なので、ドアは自分で開け閉めします。シートベルトの着用が義務付けられています。運転手は一回退職した年配の人が多いので簡単な英語は大丈夫ですが、英語以外の外国語はあまりできないです。行き先を間違えられたりといったトラブルを避ける為にも行き先を漢字で書いたものを見せる方がいいと思います。漢字で行き先を書いた紙または滞在するホテルの名刺を運転手に見せれば理解してもらえます。

日本のタクシーはフロントガラス越しに「空車」の表示を見て拾い「賃走」などの表示を見て諦めて他の車を探しますが、香港の場合は「FOR HIRE」の表示が空車のサインで「OUT OF SERVICE/暫停載客」が乗車中のサインです。日本と比べたら香港の運賃は半分以上安いですが、基本的には現金での支払いになります。チップは不要ですが、1HK$以下のおつりは返してくれないことが多いです。

香港のタクシーはスピードが速いことで有名で、そのスピードは日本よりも速いです。日本の運転手は「安全第一」の気持ちを持っているはずですが、香港の運転手は「スピード第一」だと思います。悪意はないですが、ただ1秒でも早めにお客さんを目的地に送りたい気持ちを持っているだけだと思います。

ちなみに、香港高速を走っているタクシーは有名すぎて、最近タミヤのミニ四駆から香港名物として「香港レーシングタクシー」というモデルが発表されました。それはなかなか皮肉な意味があるかもしれないと思いますが、日本と香港のネットでみなさん熱論しています。つい最近、アップルの広告で「香港タクシー」の歌もでてきましたね。皆さんも機会があれば、「香港レーシングタクシー」を体験してみてくださいね。


執筆者:ジョー