天なびコラム

第6591話

2018年11月13日

世界津波の日

11月5日は「世界津波の日」として知られている。これは平成27年12月22日に行われた第70回国連総会本会議で「世界津波の日」を定める決議により採択された。これを定めた理由は津波の脅威について関心が高まり、その対策を進めるためである。

「世界津波の日」を11月5日に定めたのには理由がある。それが、「稲むらの火」である。1854年11月5日に和歌山県で発生した大津波が発端である。津波の危険性に気が付いた濱口梧陵氏が村民の注意を惹きつけ津波の接近を早期に警告するために、自らの収穫した稲むらに火をつけた。この火の騒動のおかげで村民は大津波から避難することができ、命が救われた「稲むらの火」の逸話に由来している。

村民を守るために自らの財産を犠牲にする濱口氏の計らいに感銘を受けた。自然災害の危険性の高まりに気が付いたのであれば、それを周知することで人命を救うことができ、さらには村全体を守ることに繋がるのだと改めて考えさせられた。私たち一人一人がこのようなことを意識することで、自然災害による犠牲者は少なくなるのではないかと考えさせられる。




執筆者:阿波狸