天なびコラム

第7384話

2021年01月14日

寒い冬の必需品

寒い日が続いていますね。寒さ対策に欠かせないものに、カイロがあります。
現在は使い捨てのものや充電式のものなどがあり持ち運びも楽になっていますが、このカイロの起源は平安時代にまで遡ります。
当時は10cm四方、重さ1kg以上の医療用の石を熱して布などで包んだ温石(おんじゃく)というものが、筋肉痛や腰痛などの痛みを和らげるために使われていたようです。
その後、江戸時代に入ると小さな石を熱して懐(ふところ)に入れて暖をとる方法が一般に広がり、「懐炉(かいろ)」の名前が付きました。
昔から暖をとるために、様々な工夫がされていたことが伺えますね。

ところで皆さんはカイロを貼るときに、どの部分に貼っていますか。貼る場所によって、得られる効果がそれぞれ違うそうですよ。
例えば、身体を芯から温めたい場合は、腰に貼るとよいそうです。ちょうどおへその反対側に「命門」と呼ばれるツボがあり、温めることで全身の血流をよくしてくれるそうです。
風邪を予防したい場合や悪寒があるときには、背中の上部に貼ると効果的みたいです。両方の肩甲骨の間に「風門」というツボがあり、風邪が体に入ってくるときは、ここを入り口にして入ってくるらしいです。そのためこちらを温めてガードすることで、風邪を防いだり体のこわばりをやわらげてくれるとのことです。
また、胃の不調がある場合には、おへその下にある「関元」のツボを温めると、胃腸が温まり治りも早くなるそうです。
知らなかった方はぜひ参考にしてみてください。
まだまだ寒い時期が続きますが、しっかり防寒して元気に冬を乗り切りましょう。


執筆者:まる