天なびコラム

第8535話

2024年03月10日

補い合えること

また個人的なことなのですが、今日は祖母の96歳の誕生日です。私が小学生の頃に祖父が突然天国に旅立ってからもう40年近くも、祖母は1人遠くの地で頑張っています。その間、癌を患いながらも、それでも立ち直ってまた頑張って、、。昨年、コロナ禍が明けて4年ぶりに会うことが出来ました。今も元気いっぱいです。10年先も20年先もお元気で、とはさすがに気軽には言えませんが、これから1日1日を少しでも幸せに、楽しく過ごしてほしいと願うばかりです。ばあちゃん誕生日おめでとう。

祖父に関しては子供の頃の記憶しかありませんが、心優しくも厳格で細かいところまでしっかりしていて、私は挨拶作法から箸の持ち方まで怒られたことを覚えています。一方、祖母は豪快でアバウトな性格、どんぶり勘定でお小遣いをもらっていた嬉しい記憶は山ほどあります。(笑)
祖母と祖父は月と太陽、晴と雨、それくらい真逆の性格でしたが、本当に2人ともぶつかることなく仲がとても良かったことを覚えています。

これは歳を重ねてきた私の1つの仮説ですが、自分に足りないものを補い合える相手というのは、互いの居場所を確かめられて、居心地が良いのかもしれません。私と妻の場合もそう。アバウトな私に対して几帳面な妻。地図が苦手な妻に対して、一度訪れた場所の地図は絶対に忘れない私。お互いが出来ることを足して100に近づいている気がします。

日照り続きでも雨続きでも、大地に命が宿らないのと同じで、私達1人1人誰もが持つ輝く個性も、個のままだとまだまだ未完成。どこかの誰かと組み合わさり、お互いに補い合える関係になることで、この個性がより強く輝くのだと思います。その補い合える関係は、パートナーでも友人でもチームでも同じです。どんな輪の中でも、自分だから出来ることは必ず存在するはず。もしそれが見つけられたら、もうそこは安心できる自分の居場所です。

執筆者:そら