天なびコラム

第2637話

2008年01月16日

気温と電気の関係

例えば、電力業界。気温の変化でその需要は大きく変動します。

冬季、1℃気温が下がれば、電力使用のピーク時に、稼動最大電力は全国で約180万kW増加したとの記録があります。
これは、大型発電所の約2基分。一般家庭でいうと約60万世帯分の電力に相当します。気温の変動に備えて、電力会社もその冬の傾向を予測し、どれだけ発電所を稼動させないといけないかを見積りますが、予想外に気温が下がれば、発電所をフル回転(あるいはそれ以上)させないといけないので大変です。
省エネルギーが叫ばれているこの頃でもありますので、私たち自身も気温の変動に備えた行動などを考える必要があります。

身近なところにも、電気は影響します。静電気です。
そもそも、静電気は物質と物質の摩擦で起こる摩擦電気。
気温25℃以下、湿度20%以下で発生しやすくなります。空気中の水分は静電気の逃げ道になりますが、冬は湿度が低く、空気中の水蒸気も少ないため静電気の逃げ場が少なく、体が静電気を感じやすくなるというわけ。
室内では適度な加湿。ドアノブなどを触る時は、爪などで触った後、手のひらを触れるようにするのが回避策です。
細心の注意を払うためには、保湿クリームやウェットティッシュなどで手を潤すことも良いですね。


執筆者:亜蘭