天なびコラム

第2649話

2008年01月28日

流氷の便り

今の時期、北海道から届く便りとして「流氷」に関するものがあります。海岸から流氷が初めて見えた日を「流氷初日」と呼んでいます。今年は1月19日でした。
ちなみに平年は、1月20日。

ところで、オホーツク海の流氷が、世界で最も低緯度(赤道に近い場所)で見られる流氷であることを、みなさんはご存知でしょうか?
これはシベリアを流れるアムール川が、オホーツク海の塩分濃度を下げて氷を出来やすくすることや、北よりの季節風に流氷が流されてくるなど、地理的・気象的要因が重なったためです。

この流氷、お天気ナビゲータでも見ることができます。
海ナビの中、海水温図をクリックしてもらうと、日本近海の海水温の分布を、グラデーションで見ることができます。その中で、オホ-ツク海上で白くなっている所が海面に浮かぶ氷の場所です。

さて、オホーツク海域の今年の流氷面積はほぼ平年並みのようですが、地球規模でいうと、地球温暖化などの影響により、特に北極海では、10年あたり年平均海氷面積は3%前後小さくなっているようです。

流氷の便りを永遠に受け取れるように、と願うこの頃です。

執筆者:Samy