天なびコラム

第2666話

2008年02月14日

冬と春が同居する時期

この冬は日本の南海上〜南岸付近が低気圧の通過コースとなっているようです。いわば、冬と春が同居する時期に現れやすい気圧配置です。
例年のように「上空に強い寒気が流れ込んで」などという言葉は、今シーズンの天気予報にあまり出てきていません。ところが、地表から1000m付近までの気温が低いために、太平洋側でも「降れば雪」になる可能性が高い、という状況が続いています。
実際、日本海側の筋状雲による降雪とは違い、低気圧の北に広がる雲域で雪が降ります。

先週末の大阪は、近年ではまれとも言える積雪になりましたので、雪化粧した大阪城の映像がニュースでよく流れました。翌日にはもう雪が消えてしまいましたが...

さて、2月も半ばを迎えると、ウメの花が西日本で見ごろになり、東日本で開きはじめます。これまでのところ、今年は平年より早く開花した所が多くなっていますが、このところ気温が低めになっていますので、これから開花を迎える所では平年より開花が少し遅れるかも知れません。

ウメは『紅梅』と『白梅』に分けることが多いのですが、品種では300百種類以上もあるそうです。『梅に鶯(うぐいす)』と言えば紅梅(この慣用句とはうらはらに、ウメの木に見かけるのは、ほとんどメジロですね...)、果実が梅干になるのは白梅(に含まれる品種)。
紅梅も白梅も、咲き誇る姿はサクラに劣らず綺麗です。お近くにでも鑑賞スポットがあれば、冬の行楽のひとつとして、ぜひ見に行って下さい。


執筆者:八鬼