天なびコラム

第2681話

2008年02月29日

雪代

2月も末日になりました。新暦による季節の分け方のひとつである「月切り」では明日から春となります。
さて、3月になると気温が高まる日も増えて山間部では徐々に雪解けが始まりますが、この雪解け水のことを「雪代(ゆきしろ)」または「雪代水」と呼ぶことがあります。つまり積もっていた雪が水に代わってしまうわけです。この雪代は春を告げる現象ですが、渓流釣り愛好家にとっては困りもの。雪代が起こると水量が増えて濁流になります。さらに水温が低下するため魚の食いつきが悪くなってしまいます。当然、釣果は上がりません。本格的な雪代はもう少し先になりますが、川魚を追う太公望たちにとって雪を融かすポカポカの春の陽気は大敵。雨はもちろんのこと晴天も「釣り日和」になるとは限らないわけです。
明日からマス釣りなど解禁になる所が多いですが、天気をしっかりと見極めて川を選んでくださいね。

執筆者:西