天なびコラム

第2712話

2008年03月31日

桜の輝き

桜の開花が発表されて、早い所ではもう1週間以上経ちました。もう満開!という場所も地域によってはあるのではないでしょうか。

桜(ソメイヨシノ)は開花から1週間程度で満開になり、さらに1週間程度で散ってしまいます。花の寿命としては僅か2週間程度しかありません。

そんな短命な桜の花ですが、それだけ一瞬に放つ輝きは美しく、人々の心にも強く印象付けられています。古くは『古事記』『万葉集』、今では数多くの芸術家やミュージシャンが桜を題材にした作品を創られているのは、その確かな証ではないでしょうか。

そして、私達の印象に強く残る最も大きな理由は、その一瞬の輝きを放つタイミングかもしれません。

学校を卒業する時や入学する時、社会人になる時、新しい土地へ旅立つ時。人生の転機にはいつも桜が輝きを放っていてくれる気がするのです。

さらに、その年や地域によっても輝きを放つタイミングが違い、また人の心の中も違い、受ける印象も違うことでしょう。

3月に咲く桜は、先生や後輩、仲間とともに見送ってくれる存在になるでしょう。その桜を見上げることで別れの寂しさが和らいでくれるかもしれません。

4月に咲く桜は、新しい世界へ飛び込む私達を迎えてくれる存在になるでしょう。その桜を見上げることで知り合いに会うかのようにどこか懐かしさを感じ、不安を和らげてくれるかもしれません。

そういえば、ちょうど今日が桜の輝きから受ける印象の変わるタイミングかもしれませんね。

新しい年度を迎える皆さんには、桜のような輝きを末永く放つ未来が待っていることを、携帯電話の向こう側からお祈り申し上げます!

執筆者:そら