天なびコラム

第2736話

2008年04月24日

瞬間のチカラ

気象庁が今春に始めたアメダス地点での最大瞬間風速の観測。

これまでは各地の気象台や測候所など約150地点でのみの観測だったのですが、新たに230地点が追加になりました。

突風による被害は毎年のように発生している現状、観測データの充実が被害の軽減に繋がることが期待されます。

さて、この「最大瞬間風速」はどういうものなのでしょうか?

普段、天気予報などで目にする風の強さは大抵が平均風速を表しています。平均風速はある10分間に吹いた風の平均。その平均風速の中で、1時間や1日など「ある期間内」に最大だったものが最大風速になります。

そして、瞬間風速は文字通り瞬間に記録した風の強さを表し、その中で最も強かった風が最大瞬間風速となります。

外を歩いていると、急にビュッと風の吹く時がありますよね。「今のは10m/sぐらい吹いたかな」と思って調べてみても、その時の平均風速は大抵6〜7m/s程度。目安として、最大瞬間風速は平均風速の約1.5倍ぐらいとされています。

ところで、人のモチベーションはどこか風の似ている所があって、勢いがつく時もあれば、そうでない時も必ずあります。勢いがある時は、不可能を可能にするほどのパワーを発揮できますが、そうでない時は普段できていることすら出来ない時もあります。

でもそれは自然現象。そういう時は必ずあります。モチベーションが下がって何もする気が起きない時は、気楽に次の風を待ちましょう。

風が南から吹いたり北から吹いたり極端に変わると観測する側は困ってしまいますが、自分の進みたい方向さえしっかりと持っていれば、きっと強い風を起こすことができますよ。

執筆者:そら