天なびコラム
第2755話
2008年05月13日
やや強い風
「南西の風 やや強く 雨」
天気予報を聞いていると、このような文言が出てきます。
ここで使われている「やや強く」ですが、この用語、実はきちんと定義されており、「風速が10m/s以上15m/s未満の風」を指します。風速10m/sの風が吹くと、
●人は風に向って歩きにくくなり、傘がさせない。
●樹木全体が揺れる。
●高速道路で乗用車が横風に流される感覚を受ける
●取り付けの不完全な看板が飛び始める
という影響が出てきます。
「やや強い風」と聞いた時のイメージよりも、もっと危険な感じがしますね。
風に関する用語として、他には
「強い風」
風速が15m/s以上20m/s未満の風
「非常に強い風」
風速が20m/s以上30m/s未満の風
「猛烈な風」
風速がおよそ30m/s以上、または最大瞬間風速が50m/s以上の風
があります。
「猛烈な風」である風速30m/s以上の風が吹くと、樹木が根こそぎ倒れはじめ、屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まるという、極めて危険な状況になります。
ちなみに台風は、低気圧域内の最大風速がおよそ17m/s以上のものと定義されています。
風に関する用語、今後とも注意して見てください。
執筆者:けん