天なびコラム

第2774話

2008年06月01日

今日は気象記念日

天気・気象関係のコラムともなれば、やはり6月1日においては『気象記念日』に触れることになるでしょう。
気象記念日は、1875年(明治8年)6月1日に東京気象台(現在の気象庁)が開設され、同日、気象と地震の観測が開始されたことにちなんで、のちの1942年(昭和17年)に制定されました。

日本で初めて天気予報が発表されたのも6月1日なのですが、気象観測と同時ではありません。それは、東京気象台開設の9年後、1884年(明治17年)のこと。この間に全国的な測候所(気象観測所)の建設と気象観測値の蓄積が行われはじめたためでしょう。
当時の天気予報は全国を対象にしたもので、伝えられていることを分かりやすく(?)書くと「全国一般に風向は定まらず、天気は変わりやすいが、雨が降りやすい」という内容だったとか。予報の対象になった範囲が大きいためもあり、予報の内容も"ざっくり"したものですね。

なお、東京気象台は1887年(明治20年)1月1日に中央気象台に改名され、1956年(昭和31年)7月1日に気象庁に昇格しました。そういう意味では、1月1日や7月1日も気象の日と言えるでしょうか。

ところで、日本で気象記念日といえばこの6月1日なのですが、世界でみれば世界気象機関の発足した3月23日が気象記念日になっています(日本では「世界気象の日」としています)。衛星放送やインターネットの発達で、世界の天気・気象も今や手に取るように分かってしまいますが、海外へ出かける方が多くなった昨今では、世界の天気も重要な情報ですね。


執筆者:八鬼