天なびコラム

第2786話

2008年06月13日

アジサイの花

梅雨時期の代表花、アジサイが見ごろになってきました。
水色や薄紫、薄紅色のきれいな花が、庭園や沿道に植えられていますが、玉のように咲くアジサイの多くはセイヨウアジサイで、日本原産のアジサイが欧州で改良された品種だとか。学名はヒドランジアで、『水の容器』という意味だそうです。

我が家では『スミダノハナビ』というアジサイがちょうど見ごろを迎えています。青い小さな花の群れを八重(やえ)の白い花がとり囲んでいる、そんなアジサイです(言葉では難しいですね)。日本古来のガクアジサイの品種で、有名な「隅田川の花火」を連想させることにちなんで名付けられたと言われています。人気のある品種だそうですから、「私も育ててるよ」という方がいらっしゃることでしょう。いやいや、私はもっと素敵なアジサイを、という方が多いかも知れませんが...

さて、「生物季節観測」として各地の気象台で特定の植物や動物の観測が行われていますが、このアジサイも観測対象になっています。
先に「見ごろ」と書きましたが、アジサイの開花の平年日は、福岡で6月1日、東京で6月6日、大阪で6月8日、名古屋で6月9日、金沢で6月19日、仙台は6月30日、札幌は7月20日です。東日本から北日本にお住まいの方の多くは、これからアジサイの季節を迎えることになりますね。

アジサイは、もともと強い陽射しを好まない植物で、日陰で花を咲かせます。雨にぬれてしっとり咲くアジサイは、まさに梅雨の時期に適した植物なのですね。


執筆者:八鬼