天なびコラム
第2839話
2008年08月05日
薄明
早朝に太陽が昇る時、地平線から太陽が顔を出す日出の前から、既に空は明るくなります。
また、夕方太陽が完全に沈んだ後も、空は急に真っ暗にならずに、徐々に暗くなっていきます。
太陽が地平線の下にあって見えない状態でも、隠れている太陽に照らされて、地平線の上の空は薄明るくなるのです。これを「薄明」(はくめい)といいます。「薄明」はその度合によっていくつかの種類に分けられます。
明かり無しで屋外において作業ができる「市民薄明」、明るい星と水平線が同時に見える「航海薄明」、水平線は見えないが天体観測は無理という「天文薄明」の3種類あります。
8月上旬の「天文薄明」の時間は、東京や大阪で約1時間30分です。例えば、今日の東京の日出は4時52分なので、それより1時間30分早い3時20分頃に薄明が始まる、つまり天体観測が出来なくなるということです。
夏休みを利用して天体観測をするという方、少し参考にしていただけたらと思います。
執筆者:けん