天なびコラム

第2841話

2008年08月07日

雨を作る

今日は二十四節気の立秋。
暦の上では、今日から秋ですが、暑い夏が続いていますね。

さらに明日からは、熱戦の北京オリンピックが始まります。

開会式の天気が気になるところです。
中国の気象局も、日々の気象を監視していて、当日の天気を注視しています。
予報では当日は雨が降る確率が高いようです。
そこで、人工降雨で事前に雨を降らせることを検討している、という報道もあります。開会式前に雨を降らせれば、空気中の水蒸気が少なくなり、当日には降雨の確率が相当低くなるということですね。

その人工降雨。日本ではあまり馴染みのない言葉ですね。

言葉どおり、人為的に雨を降らせる事です。
そもそも雨を降らせるためには、

・上空に(凝結する)核になる粒子があること
・上空に低温の雲があること
などの条件が必要になります。
その材料としてドライアイスやヨウ化銀などを用います。飛行機から撒いたり、ロケットで打ち上げる方法で散布します。
それらが空気を冷やし、それ自体の粒子が雨粒の核になります。結果的に、降雨を促進させることになります。

ただ、この人工降雨技術は、水蒸気や雲のない場所では雨雲の促進はできず、更に降雨量の操作など難しいなど、課題が多いのが実情です。

さてさて、明日の開会式はいかに。


執筆者:亜蘭