天なびコラム

第2844話

2008年08月10日

自分だけの色の名は

窓際に咲くハイビスカス。あと2日で会社へ来て丸2年となります。室内の限りある光の中。一頃に比べると少し元気が無い様に見えますが、それでも花を咲かせ続けてくれています。

その色は赤でもなくピンクでもなく、その中間ぐらいでしょうか。

色は人にだって必ずあるもの。私の場合、自分を「そら」と名乗るぐらいなのだから青色?実はまだ探しています。

その色はどんな色?これまでに見かけたいろんな色に自分でなってみた。でも何かが違う。

どうしても合わさらない違いは歯痒さを生み、自らを苦しめるだけ。

たくさんの人たちが同じ色を目指している。ある人は自分の方がこの色に相応しいと言い、またある人は相応しくないと別の人を批判する。自分の色は争いで勝ち取るものなのか。いや、それも違う。

最近、ミスチルの「GIFT」を聴きました。「白と黒の間に無限の色が広がって」

確かにそう。色なんて無限の組み合わせがあるのに、これまでに見た色にすがって追いかけ続けていました。

私はすでにある自分だけの色の名を知らないだけ。

窓際に咲くハイビスカス。どこでも見かけるような色だけど、それは彼女が生まれたときから授かった彼女だけの色。その色に誇りをもって咲き続けています。

自分の色に誇りをもって、人にその色の名を告げる日が来るのなら、それが1つの答えなのでしょう。

もとは贈り物として私の命を受けたハイビスカス。今は私の方こそ感謝しないといけません。ですが、まだ大切な役目があります。

自分だけに授けられた色。他と比較する必要もなく、ましてや優劣を決める必要もない。他の色に合わせなくとも、自信を持って自らの色の名を告げることの大切さを伝えて欲しい。その誇りをもって咲く姿で。

執筆者:そら