天なびコラム
第2874話
2008年09月09日
重陽の節句
今日9月9日は重陽(ちょうよう)の節句です。
節句といえば、ひなまつりとして有名な上巳(じょうみ・じょうし)の節句。
こどもの日の端午(たんご)の節句。はたまた、七夕(たなばた)の節句などが有名ですが「重陽の節句」って、わたくし正直言っていままで知りませんでした。
調べてみますと…
他の節句と同様に中国から伝わった節句で、平安時代の宮中では詩を詠んだり菊花酒を飲んだりして長寿を願いました。
なぜ長寿を祈るのに菊花酒なのかといいますと、中国では菊の花は不老長寿の薬であると信じられていて、そもそも鑑賞用としてよりも、薬用として多く栽培されていたようです。
この節句、明治時代までは庶民の間などでも「栗の節句」と呼ばれ受け継がれていたようですが、暦が旧暦から新暦に変った以降は、菊の花の盛りの時期とずれてしまって、現在ではほとんどすたれてしまったようです。
なんだか、寂しいですね。
なので提案いたします。今日の夕食に栗ご飯を炊いてみませんか。
あと、食用菊を買ってもいいのですが、お刺身を買うと、飾りに食用菊(プラスチック製の可能性があるので要注意)が付いていたりしますので、それを、ちょと水洗いして、そっと日本酒に浮かべると、簡易の菊花酒の出来上がり。
菊花酒と栗ご飯で、一足お先に秋を感じるっていうのは如何でしょう。
執筆者:やす