天なびコラム
第2880話
2008年09月15日
うどんと渇水
最近かなり気になっていることがあります。それは私の準地元香川県の渇水問題。
「四国のいのち」の碑が立てられるほど四国の水資源の中核を担っている早明浦ダムでは、少雨のために8月下旬から貯水率が0%となっており、その影響で香川や徳島では取水制限が行われています。
本来、早明浦ダム周辺は結構雨の降る地域だったのですが、ここ数年は少雨になることが多く、1994年と2005年にも今年同様の渇水となりました。1994年の時はダム湖の湖底に姿を現した建物(旧村役場?)が有名になったりもしましたね。
前回の渇水時は幸い(と言うのは変な気がしますが)台風14号の降雨で貯水率が1日の間に100%まで回復したのですが、今年の場合は今しばらくまとまった雨が予想されていない状況です。
こんな時に大事なことは、いかに「水を節約するか」なのですが、香川県は1人あたりの水使用量が全国平均より多いんですよね。。。
その大きな原因は香川県の名産「讃岐うどん」かもしれません。
うどんを茹でるためにはたくさんの水を使用するのですが、香川県での1人あたりの年間うどん消費量はなんと約230玉。県内には1000を超えるうどん屋さんがあります。
じゃあ、うどんを食べるのを止めたらと思われる人もたくさんいると思いますが、そうもいかないんですよね。香川の人間にとって、朝食にも昼食にも夜食にもおやつにもなる万能の食事。さっと食べられますし、何より美味しいですし。。。
水不足に陥りやすい香川でなぜ水をたくさん使用するうどんが広まったかはいささか疑問ですが、これからもこの由々しき問題と立ち向かっていかなければなりません。
人工降雨実験やため池貯水の効率化など、水源確保の新たな取組みも行われていますが、まずは自然の降雨に恵まれることを祈るばかりです。
執筆者:そら