天なびコラム

第2889話

2008年09月24日

米の未来

朝夕、幾分凌ぎやすくなってきたこの頃。

田園では、稲の収穫が始まっている。
今年全国の作況指数は、充分な夏の日照と気温により平年並みまたはやや良との見解が出されている。

しかし、来る数十年後には、それが充分過ぎ、逆にマイナス要因へ働く事が危惧されている。

地球温暖化の予測シミュレーションでは、2060年代、日本付近の平均気温が約3℃上昇した場合以下の影響があるといわれている。
・北海道で収穫量が約13%増加
・本州で、約8〜15%減少

開花から刈取りまでの日平均気温が27℃を超えると米粒の充実が不十分になり、細い粒が多くなる傾向があるとのこと。

温暖化に耐え得る稲への品種改良など色々研究や対策も行なわれている。

そもそも、”米”という形から八十八の手間をかけて初めて収穫できる、といわれている。

いつまでもご飯を頂くために、我々人類は、意識改革と知恵という手間をかける時代になっているかもしれない。

執筆者:仁井