天なびコラム

第3845話

2011年05月08日

視程

5月の初めは西日本から東日本の広い範囲で黄砂が観測されました。
黄砂の場合、飛来状況の目安のひとつとして「視程」を用います。
この視程とは、水平方向で見通しの効く距離のことです。
視程は基本的に目視で行っております。
では「視程○○km未満」とは目視でどのように判断しているのでしょうか。
目視の場合は観測地点から、あらかじめ分かりやすい目標物の距離を多数調べておき、それをもとにどの目標物が見えるかで観測を行っています。
また、視程は方角によって変わる場合がありますが、最短距離を視程として観測します。
そのため、北側は視程10km、南側は視程5kmの場合は、視程5kmとなります。

5月中は黄砂が飛来しやすい時期ですので、まだまだ黄砂に対する注意は必要です。

執筆者:鷹