天なびコラム
第3892話
2011年06月24日
三杯雷
夏至も過ぎ、梅雨前線もずいぶん北上しました。夏が近づいて来ましたね。
ところで、梅雨前線の近くでは雷雨になることも多いです。雷が「ごろごろ」と鳴りだしてから強い雨が降り始めるまでの時間は短いもの。その様子を表したことわざとして「三杯雷」があります。雷鳴を聞いてから、ご飯を三杯おかわりする間に激しい雷雨になることを示しています。時間の短さを表すたとえに「おかわり三杯」を使ったのが面白いところ。昔は夕飯を食べる時刻が早く、雷雨になりやすい時間と重なっていたからでしょうか。育ち盛りのころは、よくご飯をおかわりしましたが、時間にすると20〜30分くらいになるでしょう。また山の雷雨は平野部に比べて雷音が響きだしてから雨になるまで時間が短いですので「一杯雷」と言われます。
ただ雨は降らなくとも雷は落ちます。屋外で雷鳴を聞いたら、ただちに避難。次の瞬間に頭上に落雷があるかもしれません。「おかわり」する余裕なんてありませんのでご注意を!
執筆者:西