天なびコラム

第3908話

2011年07月10日

ふうせん

会社では気球に温度計、湿度計をつけて上空の風や気温、湿度を測定するラジオゾンデ観測を行うことがあります。

今は業務として行っているラジオゾンデ観測ですが、こどものころ天気の本に載っている気球観測の写真を見て、おもちゃの風船に家の温度計をつけてみたりしていたことを思い出します。
(おもちゃの風船ではもちろん飛ばないわけですが…)

そこで当時こどもながらに考えたのが花の種をつけて飛ばすことでした。
そして実際に奈良から風船に花の種と手紙をつけて飛ばしてみたところ、
しばらくたってなんと滋賀から花の写真と手紙が送られてきました。
その時はこどもながらに本当におどろきでした。

ラジオゾンデ観測ではおもちゃの風船の比にならない大きさの風船をふくらましますが、今思いかえすとあんな小さい風船でよく奈良から滋賀まで飛んでいったなぁと思います。
こどもの時は気圧配置とか天気とかまったく考えていませんでしたが、あの時はきっと南西風が流入するような気圧配置だったのでしょう。

太平洋高気圧が張り出してくるこの季節になると
ふと思い出されます。


執筆者:ティムール