天なびコラム

第4658話

2013年07月29日

汲みすぎにご注意。

7月も末。今月早々に梅雨明けしたところが多かったですが、ここ最近は広い範囲で雲の多い天気が続いています。
さて、この「くも」という言葉、由来が諸説あります。その中のひとつが「汲む(くむ)」です。「くむ」から「くも」へ。なるほど、これくらいの違いなら変化しても不思議ではありません。
海や川などから水が蒸発して水蒸気になり、その水蒸気が上空で冷やされて水に戻るわけですから、「雲は下から水を汲むもの」と捉えることもできます。「くものルーツ」として説得力があります。
水が蒸発する量と雨となって戻る量は等しいです。暑い夏は「汲む量」も増えますので、必然的に「放る量」も増えます。つまり大雨になりやすいです。大きな雲はそれだけたくさんの水を「汲んでいる」ので要注意です。
ところで、「汲む」には人の気持ちを感じ取る意味もあります。とても大事で素晴らしいことですが、汲んでばかりいると心の中の雲が「モクモク」と発達して、突然大雨になることも。あまりにひどいと「災害」が起こるかもしれません!満タンになる前に適度に雨を降らせた方がバランスが取れそうです。
みなさんの中にある雲は入道雲のように発達していませんか。汲み過ぎに十分ご注意ください。

執筆者:西