天なびコラム
第4684話
2013年08月24日
人類に残されたフロンティア
まるで宇宙のように未だ多くの謎があり神秘に満ちた世界、「深海」。
そこには、過酷な環境に適応して進化してきた多種多様な生物が数多く生息しています。
「深海」が流行っているというニュースを聞いて、何のことかな、と見てみると、国立科学博物館で開催されている特別展「深海 ―挑戦の歩みと驚異の生きものたち―」〜 The deep 〜のことでした。
展示のみどころは、有人潜水調査船しんかい6500の実物大模型、約380点を標本展示する深海生物図鑑、全長約5mのダイオウイカの標本、ダイオウイカなどを迫力の映像で見る深海シアター、などがあるそうです。
水深200mより深い深海は、太陽の光が届きません。高い水圧がかかり、水温も低いです。太陽光はどれくらいまで届き、調査船はどのようにして水圧に耐えられるようにしているのでしょうか。
そのような過酷な環境では生物が少ないと思われがちですが、浅い海より種類が多い種もあるそうです。厳しい環境にどのように適応しているのか、不思議ですね。
今回標本展示されているダイオウイカは、古くから幻の巨大イカとして船乗りに恐れられていましたが、2012年、動画撮影に初めて成功し、生態が少しずつ解明されてきているそうです。
特別展は10月6日まで。
「人類に残されたフロンティア」と呼ばれるほどの「深海」に行くことは私達にとって簡単ではありませんが、驚異の生き物が集う神秘の世界を体験することができるのですね。
執筆者:さくら