天なびコラム

第4709話

2013年09月18日

秋の七草

秋に花が咲く代表的な七種の草花が秋の七草とされています。こちらは春の七草と違って、お粥に入れて食べませんのでご注意を。春の七草は食べるもの、秋の七草は観賞するもの、というのが大きな違いかもしれませんね。
秋の七草は「萩、尾花、葛花、撫子、女郎花、藤袴、あさがお」の7種ですが、見たことがあったり聞いたことがある草花が多いです。
尾花(おばな)はススキのこと。あさがおは朝顔ではなく桔梗のことです。
夏の暑さが和らぐ頃、華やかな花ではなく、山野で目にする草花を愛でて、歌に詠んだ昔の人たちは素敵ですね。

空を見上げると、嵐など何もなかったかのように穏やかな青空が広がっています。
明日は中秋の名月です。収穫を感謝して尾花やお団子、里芋などを飾ります。
この夜くらいは、月と素朴な草花の美しさを静かに感じたいものです。
自然はとても雄大で美しい姿を見せてくれますが、時に圧倒的な力をもって私たちに襲い掛かります。いまは自然災害がまた発生しないことを祈るばかりです。

執筆者:しま