天なびコラム

第4714話

2013年09月23日

命を守る判断

9月15日から16日朝にかけて、京都府と滋賀県を中心とした近畿地方で台風による大雨が降り、甚大な被害が発生しました。
被害に遭われた方のお見舞いを申し上げます。
京都府の被害は嵐山(桂川)と由良川の被害が大きかったですが、地下鉄の運行中止がしばらく続くなど、広範囲で影響がありました。
かくいう私も京都に住んでいて、家の被害は免れたのですが、近くの川は氾濫危険水位を超えました。

15日の深夜から、避難準備情報がエリアメールで届き、大雨特別警報、避難勧告、避難指示が続々と届きました。
ここで、避難準備情報は住民に対して避難準備を呼びかける早い段階で避難行動を開始することを求める情報、避難勧告は被害が予想される地域の住民に対して避難を求める情報、避難指示は被害が出る危険性が非常に高まり避難勧告より強く避難を求める情報で、それぞれ市町村が発表します。
避難を求める強さは、
避難指示>避難勧告>避難準備情報
となります。
どれも重要なのが、避難を「求める」のであって、「命令」ではないということです。
これは、「自らの命を守るのは自分自身の判断」ということを意図しています。

私は実際に避難勧告が出た後、家が低層で危険と判断したため、避難所へ向かいました。
その際、どこに避難するかは、川の水位変動、避難所までの経路・水路などなど、たくさんの情報を基にしないといけないことに、改めて気づかされました。
それから、地域の声掛けは重要でした。昔(50年位前)にあった水害の経験を知っている人に聞いたり、緊迫した状況であるかどうか確認しあったり、地元の人の経験や知識が最も頼りになります。
様々な情報を基にした「自分自身の判断」が命を守る避難行動につながります。


執筆者:さくら