天なびコラム

第4736話

2013年10月15日

一雨一度

「ひとあめいちど」という、秋の天気をあらわす四字熟語をご存知でしょうか?
この時期、雨が降る度に少しずつ気温が下がっていくという意味です。

私は小学校高学年の頃、ニュースの気象コーナーでこの言葉を知りました。
10月上旬の放送だったと思いますが、その日と9月1日の最高気温の差が、期間中の雨の日数とピッタリ同じだったことを今でも鮮明に覚えています。
気温には日変化があるのでこれほど当てはまることは珍しいでしょうが、だからこそキャスターの方はこの言葉を紹介すると決めたのでしょうね。

季節の感じ方は数え切れないほどあると思いますが、先人の知恵をお借りして、気象データという角度から学問的に接してみるのも面白みがあるはずです。
近年は9月に入っても残暑が続きますが、日々の天気と気温をさかのぼったら、雨とともに気温が下がり始めた「秋の初日」を発見できるかもしれません。
もしかしたら、今年初めて秋の味覚に手を伸ばした頃と重なっているかも…

お時間がある際に、お住まいの地域の天気と気温を振り返ってみてはいかがでしょうか。



執筆者:えのきー