天なびコラム
第4787話
2013年12月05日
干し柿
先日干し柿作りが最盛期を迎えたというニュースを見かけました。柿好きな私は思わずこのニュースに目が留まりました。
みなさんご存じだと思いますが、干し柿は生では食べることができない渋柿を乾燥させて渋を抜くことによって食べられる状態にした食べ物です。
幼い頃に渋柿をかじってみたことがありますが、口の中がざらざらした感じになって本当に食べられるものではありません。
この渋柿を、皮をむいて天日で干したら、渋かった柿が驚くほど甘くなるのは本当に不思議ですよね。どうやら、干すことによって柿の中にあるタンニンという物質が可溶性から不溶性になることで渋が抜けるようです。
また干し柿を作っている途中の柿がいくつも並んだ様子は、オレンジ色の暖簾のように見えてとても芸術的です。干し柿は食べるだけでなく作る過程でも楽しい気分を与えてくれます。
これまで私は硬めの柿を好んで食べていましたが、この冬はこたつに入って温かいお茶と干し柿でのんびりしようと思います。
執筆者:おた