天なびコラム
第4796話
2013年12月14日
南極点到達
102年前の1911年12月14日は、人類が初めて南極点に到達した日になります。
到達者はノルウェーのロアール・アムンセンら5人。
彼らと、同時期に同じく南極点に到達したイギリスのロバート・スコットらは対照的な結末を迎えることになります。
スコット隊は選抜された上陸隊員に加え、最新の雪上車やたくましい馬、防寒に優れた牛革の服を用いました。
しかし、雪上車は故障し、人間と異なる馬の食料は不足、牛革は耐水性に問題があるなど、探検は難航します。
一方、アムンセン隊はその経験から、人間と同じものを食べられる犬を多数同行させ、耐水性に優れるアザラシの毛皮を服に利用しました。
結果、到達者全員が帰還したアムンセン隊に遅れること約1ヶ月、南極点に到達したスコット隊のパーティーはその後帰還できずに全滅という悲劇を迎えます。
計画段階ではスコット隊の方が期待されていたそうです。
過去の事実を評価できるような立場ではありませんが、過酷な自然と対峙するにあたって、本当に必要なものを見極めて準備した時点で運命は決まりかけていたのでしょうか。
抽象的ですが、気象情報の利用や防災についても同じことが言えないかと改めて考えさせられました。
執筆者:えのきー