天なびコラム

第5035話

2014年08月10日

大昔の気象予報士

今から1800年ほど前、中国は三国志で有名な魏・呉・蜀が覇権を争っていた時代でした。

この時代は中華街で商売の神様として祭られている関羽など、有名な人物が多く登場しました。今回は蜀の軍師として活躍した「諸葛亮孔明」を紹介したいと思います。

孔明は地理や気象条件を活かし、数に劣る状況で多くの勝利をおさめてきました。

三国志の中で有名な「赤壁の戦い」では、気象の変化を利用し、以下のような功績をあげています。
@霧の発生する日を予測して、カカシを乗せた船で敵陣に接近し、10万本の矢を奪うことに成功
A常に向かい風が吹いている戦場で、風が追い風に変わるタイミングを予測し、火責めを成功させた

現在のように天気図や衛星画像のない時代では、日々の記録や周辺環境の様々な変化が重要な要素になっていたはずです。これらを熟知していた彼はまさに大昔の気象予報士ですね。



執筆者:とも