天なびコラム
第5560話
2016年01月17日
鬼瓦
今年は暖冬ですが、急に気温が下がると、やはり寒さを実感しますね。大雪にならない方が良いですが、全く降らないとゲレンデは厳しいところ。雪もほど良く降ってほしいものです。
さて、みなさんは鬼瓦をご存知でしょうか。恥ずかしながら、私は先日出先で見るまであまりよく知りませんでした。
鬼瓦は、神社仏閣など日本式建築物の棟(屋根の山になっている部分)などにある、文字通り鬼の顔の形をした瓦の総称です。ギリシャ神話に出てくる髪の毛が蛇の怪物メドゥーサを、シリアの遺跡入り口に魔よけとして置いた文化が日本へ伝わったものだそうです。
鬼瓦は厄除けや魔よけの役割を持っていて、どの鬼瓦を見てもとてもおっかない顔の鬼が作られていましたが、鬼の顔もひとつひとつ顔や表情が違うため、個性があって面白いものでした。また、冷たい風が吹く中でどしっと構えている鬼瓦を見ると、寒さで肩をすくめる自分が情けなく、もっと凛としなくてはと奮い立たされました。
鬼瓦は厄除けの他にも、家庭円満のために七福神を模したものや、火災防止のために水の文字を入れたものなど、種類がたくさんあるようです。
興味のある方は神社仏閣に行った時に、屋根の棟を探して見てみてくださいね。
執筆者:味噌