天なびコラム

第6148話

2017年08月27日

竜巻シーズン

この夏、雷を見たという方は多いのではないでしょうか。
今月の19日、関東地方では広い範囲で積乱雲が発生し、東京都と神奈川県の県境を流れる多摩川での花火大会が雷雨のため中止となったほか、停電や感電被害などがありました。
8月は一年のうちで最も落雷被害が多い月です。
この時期の雷は、強い日射によって対流が発生する「熱雷」といわれるもので、本州から九州の内陸部や山岳部で集中して発生します。
9月に入る頃には、日射も弱まるため雷の発生数は落ち着いてきます。

しかし、9月をピークに秋から冬にかけて、今度は竜巻の発生頻度が高まってきます。
日本では9月から11月にかけてが竜巻シーズンで、発生割合の約半数が温帯低気圧に伴い発生するそうです。
竜巻が起こりやすい、起こりにくいなど地域差はあるようですが、発達した低気圧に伴う竜巻は、日本のどこでも起こりえます。

巨大な積乱雲が近づき竜巻が発生した時の対処法ですが、まず屋外にいる場合は頑丈な建物の中に避難することです。
自宅などの屋内にいる場合は、風通りの悪い所(トイレやバスタブ)に避難するのがいいようです。
それは、日本の家屋は風通りがよくなるように設計されていることが多いので、家の中に竜巻の風が入り込んだ際、巻き込まれないためにも風通りの悪い場所に避難するためのようです。

一生のうちで竜巻の被害にあうことは極めて稀なことですが、日本のどこでも起こりえる現象です。
もしもの場合と掃除も兼ねて、家の中の風通りの悪い所を探してみてはいかがでしょうか。


執筆者:ユン坊